会社のビジョンを示し、給与が決まるルールを明確にする。
「私のほうが〇〇さんより頑張っているのに、同じ給料なんて納得いかないです」あるあるの会話ですがいかがでしょうか。
建設業に限ったことではありませんが、ルールが明示されていないと不満の声が大きくなってきます。
そんな状況を解決するためには、明確なルールが必要です。そのため、会社の将来のビジョンを共有し、社員に理解してもらうことが大切です。
簡単な「人事評価制度」をつくり、社員さんに給与が決まるルールを提示する。
業績や成果の評価と、それにつながる業務や能力を評価できるように設計していきます。
このページの目次
会社のビジョンを示す
第1回でお話しした、離職理由のひとつにあった「会社の将来が不安」。
これを解消し、勤め先を選んだ理由の「会社の将来に期待できる」というように感じてもらうにはどうすればいいでしょうか?
中小企業の場合、「現在の会社の状態で、社員や応募者に将来に期待させるというのは難しい」というのが現実かもしれません。
しかし働き手が減る中で、大手建設業や大手他業種との採用競争の中で、「今の会社の状態のまま」で戦おうとするのは厳しいかもしれません。
中小企業の採用の成功要因のひとつは、求職者に「会社の近未来の魅力」を感じてもらうことが大切です。会社のビジョンを一緒に働く人に明示することからはじめてみませんか。
■会社の売上成長率をどの位にし、いくらの売上を目指すのか?
■そのための受注構造・顧客構造をどのように作り上げていくのか?
■選ばれる会社になるために、施工力をどのように高めていくのか?
■どんな組織を目指し、賃金水準や労働条件をどうしていくのか?
■それらの結果、財務状況をどのような状態にしていくのか?
これらの事を整理し、明文化し、社員や求職者に伝えていく事が、「会社の将来性に期待できる!」と感じてもらうことが最善の方法です。
会社のビジョンと人材への期待を関連づけて語ること
会社のビジョンを明確にすることは、社員のモチベーション向上にもつながります。
社員が自分の将来と会社の将来を結びつけ、自己実現を感じられるようにすることが大切です。
そのためには、社員のキャリアパスを作成し、一緒にキャリアプランを考えることが重要です。
キャリアパスとは、仕事や役割のレベルが進んでいくコースのようなものであり、社員が目指すキャリアについて共有し、
それに応じて必要なスキルや経験を習得するための支援をすることで、社員の成長と会社の発展を同時に実現できます。
・技能労働者見習い→技能労働者→職長→基幹技術者→建設マスター
・技能労働者見習い→技能労働者→資格取得→技術者→現場主任
・技術者見習い→技術者→現場主任→大型PJ主任→工事部長